排卵誘発剤を使って採卵を行い、無事に胚盤胞まで育ってくれたので、次は移植を行っていきます。
この記事では、採卵してから凍結した胚盤胞を移植した体験談を紹介しています。
体外受精の流れが気になる方、胚盤胞移植はどんなことをするのか気になっている方の参考にしていただけたら嬉しいです。
新鮮胚移植と凍結融解胚移植
移植には、新鮮胚移植と凍結融解胚移植の2パターンあります。
- 新鮮胚移植:採卵した周期に移植すること
- 凍結融解胚移植:採卵周期とは別周期に移植を行うこと
私の通院した病院では、新鮮胚移植になるか凍結融解胚移植になるかは卵巣や子宮の状態で決まります。
私の場合は、排卵誘発剤による副作用で卵巣の腫れがなかなか治らなかったので、新鮮胚移植は無理でした。
前回採卵した時は、排卵誘発剤の副作用で「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」を発症して腹水が溜まりビックリ!!
今回は腹水が溜まったりはしませんでしたが、なかなか移植できる状態まで子宮が戻らず、採卵してから胚移植まで2ヶ月間かかりました。
凍結した胚盤胞を移植するまでに行った治療
採卵してから卵巣の腫れがしっかり治るまでは特に何もしなかったんですが、胚盤胞移植ができるようになってからは準備を始めます。
薬でホルモンを補充
移植日が決まると、それに向けて薬でホルモンを補充していきます。
- ルトラール錠
- バファリン配合錠
- エストラーナテープ
- ウトロゲスタン膣用カプセル
この4つの薬を妊娠判定まで飲み続けます。朝だけ飲む薬、朝と夜1日2回飲む薬、2日に1回貼り替える薬など、ややこしかったので私は間違えないように表を作って飲んだらチェックするようにしてました。
今回は、ウトロゲスタンという膣用カプセルだったんですが、長男の時はずっとプロゲステロン坐薬という坐薬でした。
この坐薬が苦手で苦手で…
また今回も我慢かー…って覚悟してたんですが、膣用カプセルで本当に良かったです。
エストラーナテープはお腹・お尻・二の腕内側・太もも(皮膚の柔らかい部分)などに貼る薬ですが、同じところにずっと貼るとかぶれることもあるので、私は少しずつズラしながらお腹に貼っていました。
着床しやすくするため通水検査を行う
通水検査とは、生理食塩水を子宮の入り口から注入し、子宮腔や卵管を洗浄して卵管が詰まっていないかどうかを調べる検査
通水検査は生理が終わった2〜3日の低温期に行う検査で、いつでもできるわけではないので要注意です。
私が通った病院では、検査は内診台で行われ、検査時間は5分くらいで終了。
以前に子宮卵管造影検査をした時は激痛だったので覚悟していたんですが、そんなに痛みは感じませんでした。
通水検査をすると、卵管の通りがよくなるため検査後の1~6ヶ月は着床率が良くなるといわれています。
なので、少しでも着床率が上がることを期待して通水検査をしました。
胚盤胞移植当日の流れ
胚盤胞移植当日は、移植の2時間前から尿を溜めておくためトイレは禁止です。
移植は、超音波を当てて子宮を見ながら行われます。
超音波は液体を通すときれいに映像が見えるので、尿がたくさん溜まっていると子宮の中が鮮明に確認でき、より良い場所に卵を移植することができます。
この尿溜めが私は苦手で、尿を溜めとかなきゃというプレッシャーで毎回膀胱パンパンまで溜めちゃってしんどかったです。
1度本当にお漏らし寸前だったことがあり、その時はなんとかギリセーフ(お漏らししてませんよ笑)だったんですが、看護師さんに確認したらパンパンまで溜めなくても大丈夫とのことでした。
でも、どのぐらいの水分だったら丁度良かったのか最後までわかりませんでしたけどね。
レーザー孵化補助法(AHA)で凍結胚を融解
レーザー孵化補助法(AHA)とは、卵の周りにある透明帯という膜を薄く、もしくは開孔し孵化を促す技術
卵は受精・分割の状態の時、透明帯という膜に守られていますが、着床の際には、胚が透明帯から脱出し子宮内膜に入り込んで妊娠へと続いていきます。
この透明帯から脱出するという行為を手助けするのがレーザー孵化補助法(AHA)です。
新鮮胚に比べて凍結胚は透明帯が硬くなるとも言われており、このAHAを行う事でより胚が脱出しやすくなり、着床率があがります。
レーザー孵化補助法(AHA)をするかどうかは選べるんですが、私は着床率が少しでも高くなるのならと思いお願いしました。
凍結した胚盤胞を移植
胚盤胞移植は、採卵と違い手術着に着替えることもありません。私服のまま行うのでスカート指定。
診察台に寝かされ、いざ移植へ。
先生が超音波を見ながら胚盤胞を子宮へ戻します。
移植時間は10〜15分くらいですぐに終了。痛みも何もなく、あっという間でした。
最後に、看護師さんから移植が無事に済みましたという報告をもらい終了です。
私は毎回その後すぐにトイレへ直行してました。笑
2週間後に妊娠判定
ホルモン補充の薬は妊娠判定までは毎日続けますが、特に気をつけることはなく普通の生活をしてOKです。
2週間後に受診し、尿検査で妊娠判定が行われます。
妊娠していれば、心拍確認 → 不妊治療専門病院卒業までホルモン補充の薬を飲み続けます。
無事に妊娠できたら、薬がルトラール錠からデュファストン錠へ変更。
- デュファストン錠
- バファリン配合錠
- エストラーナテープ
- ウトロゲスタン膣用カプセル
ルトラール錠もデュファストン錠もどちらも黄体ホルモンを補充してくれる薬なんですが、私が通院した病院では、妊娠が安定して先生が大丈夫と判断するとデュファストン錠へ変わります。
妊娠初期はルトラール錠もデュファストン錠も両方どちらも飲めるそうなんですが、妊娠したらデュファストン錠は保険が適用だけど、ルトラール錠は保険適用外だそうです。
もし、妊娠しなかった場合の体外受精の流れとしては、
凍結融解胚移植 → 妊娠判定
採卵 → 一般体外受精(IVF) or 顕微授精(ICSI) → 胚移植 → 妊娠判定
また初めからとなります。
採卵の回数と移植の回数
私が2回妊娠するまでに行った採卵と移植の回数は
採卵:2回
移植:4回
長男の時は、採卵で2つの胚盤胞ができ、凍結融解胚移植1回目で無事妊娠することができました。
1回目採卵 → 1回目凍結融解胚移植 → 妊娠 → 長男出産
残りの1つは凍結保存をしてもらい、息子が1歳になったのを機に2人目の不妊治療を再開。
けれど、それからがまたなかなか妊娠することができませんでした。
2回目凍結融解胚移植 → 妊娠 → 流産 → 流産手術
最後の凍結胚で妊娠できなかったため、また採卵からやり直しです。
2回目の採卵で3つの胚盤胞ができ、全て凍結へ。
2回目採卵 → 3回目凍結融解胚移植 → 妊娠せず
4回目凍結融解胚移植 → 妊娠
そして現在妊娠中です。(追記:無事出産しました!)
凍結した胚盤胞で移植 まとめ
私が体外受精の治療で行った胚盤胞移植について紹介しました。
病院や個人によって治療方法は多少異なるとは思いますが、大体の流れはこんな感じだと思います。
そして、やっぱりバカみたいにかかる治療費。
不妊治療をしている方は、国から助成金が出るので(※条件有り)必ず確認しましょう!
不妊治療は保険が適用されません。
貰えるものは、貰いましょう!!
その時、領収書が必要になりますので、捨てずにちゃんと保管してくださいね。
そしてもう一つ、不妊治療は医療費控除の対象になります。特に体外受精などは高額になるので、医療費控除を申請しましょう!(※全ての不妊治療ではないので注意して下さい!)
最後まで読んでくださりありがとうございました。
転勤族妻チッチ(@tenzoku_tsuma)でした。