私は一般不妊治療から始めて、人工授精、そして最終的に体外受精までステップアップして子供を授かることができました。
この記事では、体外受精をすることを決意してから、採卵当日までの治療の流れ、採卵での痛みなどの体験談を紹介しています。
体外受精へステップアップしようか悩んでいる方、採卵ってどんなことするのか気になっている方の参考にしてもらえたら嬉しいです。
体外受精へステップアップを決意
人工授精から体外受精へステップアップをするのは悩みました。
やはり一番のネックは治療費です。
国から助成金が出るけど、それだけでは100%赤字。
しかも、1度で妊娠する保証なんてなく、一体いくらかかるのか、どれくらいの期間かかるのか不安でいっぱいでした。
悩みに悩んで、体外受精をして結果妊娠できなかったのなら、体外受精をしとけばよかったと後から後悔するより良いと考え、ステップアップを決意!
貯金が底をついたら諦めよう!と体外受精することを決めました。
体外受精の種類
体外受精とは、体外に女性の卵子を取り出し、パートナーの精子と一緒にして受精させ、できた受精卵を子宮に戻して着床を促す治療
体外受精には、一般体外受精(IVF)と顕微授精(ICSI)の2種類あります。
シャーレ上で卵子と精子を出合わせる方法
- 一般不妊治療(タイミング法や人工授精)では妊娠しない
- 卵管が完全に詰まっている
- 高齢で不妊の原因がわからない
- 精子の数が少ない、または動きが悪い
このような場合など、一般体外受精(IVF)が適用。
顕微鏡下で、精子を卵子に直接注入し受精させる方法
- 重度の男性不妊(乏精子症、精子無力症、精子不動症)
- 奇形精子が多い
- 体外受精を繰り返し行っても受精しない、または妊娠しない
- 卵子のグレードがよくない
このような場合などは、顕微授精(ICSI)が適用。
私は当初、治療費は高くなるけどどうせ高い費用がかかるなら、確実に受精しそうな顕微授精にしようと考えていました。
しかし先生と話した結果、「以前に妊娠できているので体外受精でいいと思います」と言われ、体外受精を選びました。
体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)の流れ
体外受精の流れとして
採卵 → 一般体外受精(IVF) or 顕微授精(ICSI) → 胚移植 → 妊娠判定
となります。
私が通院した不妊治療専門病院の採卵は、自然周期での採卵と排卵誘発剤を使って採卵する方法の2種類ありました。
- 自然周期での採卵は、自然の排卵周期に合わせて卵子を採卵する方法。採卵できる数は少ないが体への負担は少ない。
- 排卵誘発周期での採卵は、排卵誘発剤を使用し複数の卵子を採卵する方法。採卵できる数は多いが体への負担は大きい。
採卵した卵子と精子を受精させ、受精卵ができたら子宮に戻し、妊娠判定を行います。
排卵誘発周期での採卵を選択
排卵誘発剤は、卵巣を刺激して卵子の発育を促します。
そのため、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用のリスクが高くなりますが、良質な卵子を数多く採取することができます。
それに比べ自然周期は、採卵できる卵子の数は少ないですが、体への負担も軽いので副作用は弱いです。
私の場合は、病院までが遠くあまり通えない(通いたくない)ので、副作用はありますが排卵誘発周期での採卵をすることにしました。
採卵までに行った治療と流れ
体外受精の流れが決まると、血液検査を行い、ホルモン値などを調べ採卵に向けて準備開始です。
私は長男が妊娠するまでに一度、次男を妊娠するまでに一度、計2回採卵しています。
前回採卵したのは3年ほど前で忘れてることも多いので、2回目の採卵のことを紹介します。
自然排卵を防ぐ点鼻薬を12時間ごとに使用
自然排卵が起きないためのナファレリール点鼻薬を、生理2日目から朝晩12時間ごとに使用します。
右でも左でもどっちでもいいので1噴射をシュッと鼻にさします。
必ず12時間ごとに忘れず点鼻するよう指示があったので、忘れっぽい私は8時と20時にアラームをセットして対応。
毎日卵胞を育てる注射を投与
生理3日目からhMGという卵胞を育てる注射を毎日投与していきます。
皮下注射なんですが、これが地味に痛い…
本当は不妊治療専門病院で注射を打ってもらうんですが、毎日注射のためだけに片道2時間を通うことはできない!ってかしたくない!
なので、以前通っていた不妊治療もやっている産婦人科で打ってもらいます。
それでも車で片道40分。
前回の体外受精の時は息子がいなかったので毎日注射のために通ったんですが、今回は自己注射をすることに。
私の通院した不妊治療専門病院では、自己注射の講習を受けたら自分で注射が打てるようになります。
講習を習いに行くまで産婦人科でお願いし、それからは自分で注射。
卵胞の大きさをチェック
採卵の前に一度受診して卵胞の大きさをチェック。
私は生理12日目に受診。
今回はあまり卵胞の数も多くなく、育ちもいまいちでしたが、全くダメというわけではなかったので採卵することが決定しました。
そして採卵日が生理16日に決定。
採卵日は、卵胞の育ち具合によって決まります。
前回より今回の採卵の方が、注射を開始してから採卵日まで日数がかかりました。
採卵の2日前に排卵を促す注射を投与
採卵日が決まったら、それまではhMGという卵胞を育てる注射を投与しますが、採卵の34〜36時間前に排卵を促すhCG注射を投与します。
これも忘れたらいけないのでもちろんアラームセット!!
この頃には自己注射にもだいぶ慣れました。
全身麻酔で採卵〜当日の流れ
採卵当日は、全身麻酔で採卵するため絶食です。
採精して病院へ
採卵当日、夫に精子を容器にとってもらい、私はそれを持って病院へ。
一緒に来院して病院で採精もできますが、夫は仕事なので私だけで来院です。
片道2時間かかるので精子がダメになってしまうんじゃないか心配でしたが、3時間くらいは全く問題ないとのこと。
ただし、精子が冷えないようにしてくださいと注意されていたので、お腹と服に挟んで持っていきました。笑(※病院ではタオルなどで包んで来てくださいと指示)
全身麻酔で採卵
病院へ着いたら精子を渡し、手術着に着替えておきます。
酸素濃度と血圧を測り、いざ採卵へ。
診察台に寝かされ、足をM字開脚で固定され膣の消毒などを行っていきます。
点滴で麻酔を投与され、あっという間に記憶がなくなり目覚めたらベットの上でした。
私が通っていた病院では、採卵してから2時間〜3時間くらいはベットで安静にするので、採卵のトータル時間は3時間くらいです。
最後に、看護師さんから採卵結果を教えてもらい終了。
採卵結果
今回、6個採卵できました。
受精卵が複数個できた場合、病院で凍結しておいてもらうんですが、受精卵を全て凍結するか、受精卵を胚盤胞まで培養して凍結するかを選べます。
私は、受精卵を胚盤胞まで培養してもらって凍結してもらうことにしました。
胚盤胞移植は初期胚移植に比べて妊娠率が高いので、胚盤胞まで培養してもらうことを選びました。
5日後に病院から結果の連絡があるんですが、今回は6個採卵中5個が受精卵となり、3個が胚盤胞まで育ってくれました。
前回は、11個採卵中8個が受精卵となり、2個が胚盤胞まで育ったので、採卵数は今回の方が少なかったけど結果としては良かったです。
不妊治療専門病院は子連れNGが多い
子供を授かるために不妊治療をしているので当然といえば当然なんですが、不妊治療専門病院は子供を連れて受診することができないところが多いです。
私の通っていた病院も子連れはNGだったんですが、託児所が併設されてました。
それはとってもありがたいんですが、診察のみ託児所が使え、今回のように採卵などの時は託児所が使えません。
だからといって多忙な夫が休めるわけもなく、託児所も近くにないので私は母親に採卵する間は来てもらうしかありませんでした。
それでなくても体次第なので、通院など全く予定が決まらず費用もバカにならない不妊治療。
私は母親に来てもらえたからいいですが、それができない人もいます。
高い費用で断念するだけでなく、こうした理由で体外受精をしたくてもできない人もいるんだろうなと思うと切なくなります。
体外受精で採卵へ まとめ
体外受精へステップアップを決意してから採卵するまでの体験を紹介しました。
採卵するまでの治療が結構大変ですが、採卵自体は2回とも痛みもなかったので良かったです。
採卵後の流れとしては、胚盤胞を移植して妊娠判定となります。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
転勤族妻チッチ(@tenzoku_tsuma)でした。